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2019年総会・研究発表会報告

2019年総会・研究発表会は2月2日、東京大学本郷キャンパス・理学部2号館4F大講堂で開催された。

川北篤氏による招待講演『ホソガ科ハナホソガ属とコミカンソウ科植物の絶対送粉共生』はほとんどの種が潜葉性であるハナホソガ属で幼虫が例外的にコミカンソウ科植物の種子を食べる種についての絶対送粉について述べられた。花粉を集めているの行動や産卵するの動画や分子系統樹などを示し新しい知見を分かりやすくまとめていただいた。

 

 

養老孟司氏による特別講演の『同じと違う』の前半は同じと違うとは何なのかについて、後半は岸田泰則会長と1:ガとチョウの違い、2:ゾウムシと他の昆虫の違い、3: なんで種の違いがあるの?の3点を中心に対談を行っていただいた。

一般講演では、「日本産ヤガ科Hypenagonia属の一新記録と一新種」、「 ムーアキシタクチバとミナミキシタクチバ(新称)の形態・分布・寄主植物」、ベトナム クックフォンでの新しいスカシバガ」、日本産Stigmella属ultima種群の分類学的研究」では分類、生態の新知見や厳しい登山を必要とする「赤石山脈のホッキョクモンヤガ」、長年の観察が蓄積された「送粉昆虫としての蛾類」、「トギレフユエダシャク雌における短翅化と翅形成過程」では生理学的な研究の話題など多岐に渡る話題が提供された。

また、一般講演最後の「学会WEBの活用について」では蛾類学会公式webサイトのコンテンツの運営目的やその状況、学会刊行物の電子化、SNSやミニブログを用いた広報活動について触れた。


研究発表会131名、懇親会73名と多くの方々に参加を頂き、盛会のうちに終了した。会場の手配など頂いた東京大学総合研究博物館助教、矢後勝也氏に厚く御礼申し上げます。

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Last update: 6 Feb, 2019